2022年06月27日

自由主義と国民国家、ナショナリズム【基礎のまとめ】

自由主義(じゆうしゅぎ)
個人の自由を国家などよりも優先させる考え。
言論の自由や信教の自由などを求め、市民革命などによって君主や教会等の封建的な制限から脱していった。
経済的には国家による規制をなくし、資本家が自由な経済活動をできるよう求めた。

民主主義(みんしゅしゅぎ)
人民が政治を決めるという考え。
デモクラシーのこと。
古代ギリシアなどで限定的に行なわれていたが、近代の市民革命によって広がった。
一方で、労働者が政治に参加すると資本家の自由な経済活動に規制がかかりかねないので、資本家層は普通選挙に反対して財産による制限選挙を残そうとした。

国民意識(こくみんいしき)
その国の国民として国家への帰属意識のこと。
フランスではフランス革命で形成され、ナポレオン戦争などを経てヨーロッパ諸国でも形成されていった。
国家による教育でも醸成された。

国民国家(こくみんこっか)
nation state
国民意識によって国民を統合した国家。
18世紀後半、アメリカ独立革命やフランス革命によって成立。
19世紀にはヨーロッパ諸国を始めに、世界中へと広がった。

初等教育(しょとうきょういく)
小学校など年少の児童への教育。
国民国家では、国家が義務教育として実施するようになっていった。
自国の言語や歴史などを教えることで、国民意識を醸成させようとした。

徴兵制(ちょうへいせい)
国民に兵役を課す制度。
それまでの金銭を支払っていた傭兵よりも、国民意識を持った国民のほうが逃亡が少ないとされた。
国民の多くが徴兵の対象となりえたため、軍隊の規模も大きくなっていった。

民族(みんぞく)
nation、ethnic groupなど。
言語や文化などによって人類を分類したもの。
日本語訳する前の用語によって、その意味するところも多様。
nationの場合は、国家の枠組みに近く、国民と同じ意味になる。
ethnic groupの場合は、国家の枠組みとは別で、その人の集団への帰属意識が重視される。
人種とは概念が異なる。

ナショナリズム
nationalism
nationを重視する考え。
nationは国民、民族、国家などと日本語訳され、ナショナリズムも国民主義民族主義国家主義とも訳される。
国民主義としては、18世紀後半からの国民国家の形成によるもので、君主や貴族よりも国民意識を持った国民を重視した自由主義的なものだった。
民族主義としては、19世紀以降に他国に支配されていた民族が独立を求めたり、複数の国に民族がわかれていた場合に一つの国に統合する動きとなった。
国家主義としては、個人や他の集団よりも国家を優先することで、自国のためには他国を侵略するという超国家主義やファシズムなどになることがあった。
posted by 歴史教育研究 at 08:11| まとめ 19世紀のヨーロッパとアメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
目次一覧