人為的でなく、自然状態で普遍的な法規範があるとする考え方。
古代ギリシアから自然法の考えはあったが、近代の自然法思想は17世紀のオランダ出身のグロティウスから始まるとされる。
王権神授説を批判し、社会契約説につながった。
社会契約説(しゃかいけいやくせつ)
社会や国家は個人ごとの自由意志による契約によって成立するという理論。
17世紀から18世紀にイギリス、フランスなどヨーロッパで広まった。
ホッブズの『リヴァイアサン』、ロックの『統治二論(とうちにろん)』、ルソーの『社会契約論(しゃかいけいやくろん)』などで説かれた。
アメリカ独立宣言やフランス人権宣言などに影響を与えた。
資本主義(しほんしゅぎ)
近代の経済の仕組み。
西ヨーロッパで始まり、産業革命で確立した。
資本家は資本として生産手段を持ち、労働者の労働力を買って商品を生産して利潤を得た。
経済活動の自由や私有財産制などによって成り立った。
資本家と労働者の間には経済的な格差が生じた。
社会主義(しゃかいしゅぎ)
資本主義の矛盾を解消させようとする思想。
労働者による平等を実現しようとした。
私有財産制を廃止して、生産手段を共有や共同管理をすることとした。
初期にはイギリスのオーウェン、フランスのサン=シモン、フーリエらが唱えた。
19世紀中頃にはマルクス、エンゲルスによって理論化された。
工場法(こうじょうほう)
労働者を保護するための法律。
イギリスで1802年に最初のものが定められたが効果は少なく、その後も何度か制定された。
その後、欧米諸国や日本などでも工場法ができた。
無政府主義(アナーキズム)
国家権力を否定して、完全な自由を目指す思想。
19世紀半ばにフランスのプルードンが定式化した。
後にマルクス主義と対立した。
マルクス
1818年~1883年
ドイツの社会主義者。
1848年、二月革命のころにエンゲルスとともに「共産党宣言」を発表した。
1867年からは資本主義の矛盾を説いた『資本論』を出した。
プロレタリア(労働者)独裁を目指した。
エンゲルス
1820年~1895年
ドイツの社会主義者。
マルクスに協力して、ともにマルクス主義を確立した。
空想的社会主義を批判して、自分たちの提唱するものを科学的社会主義とした。
第一インターナショナル
1864年にロンドンで結成された国際的な労働者の組織。
マルクスが創立宣言と規約を起草した。
マルクスらのマルクス主義とプルードンらの無政府主義が対立した。
1872年、無政府主義者のバクーニンが除名されたことで実質的に停止となった。
1876年に解散した。
ナイティンゲール
1820年~1910年
イギリスの看護師。
クリミア戦争が起こると、1854年から看護師を率いて戦傷者の看護をした。
後にイギリスで看護学校を創設した。
デュナンらへ影響を与えた。
国際赤十字
戦時の傷病者保護のために設けられた国際組織。
ソルフェリーノの戦いに衝撃を受けたスイスのデュナンが創設した。
1863年にジュネーブでヨーロッパ諸国で組織化されることが決まり、翌1864年に赤十字条約が結ばれた。
後に活動範囲を拡大させていった。
イスラーム圏では赤新月社ということもある。
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